「就労ビザの申請代行をどこに頼めばいいかわからない」——この悩みを抱えて検索している企業担当者の多くは、実は「ビザの書類を代わりに書いてほしい」ではなく、「外国人採用の手続き全体を誰かに任せたい」と思っています。
ビザ申請書類の作成は、法律上行政書士・弁護士にしかできない業務です。しかし特定技能の場合、ビザさえ取れれば解決するわけではありません。在留管理・生活支援・定着フォローまで含めた「採用後の全体設計」を誰が担うかが、採用成功の本質です。
この記事では、行政書士と登録支援機関の違いを正確に整理した上で、「ビザ申請込みで全部お任せできる登録支援機関」の選び方を実務視点で解説します。
まず「就労ビザ申請代行」という言葉の意味を正確に整理します。ネット上には「就労ビザ代行サービス」と名乗るサービスが多数ありますが、法律上できることとできないことには明確な線引きがあります。
就労ビザ(在留資格)の申請書類を作成し、出入国在留管理局に申請を取り次ぐ行為は、行政書士法・弁護士法に基づき、行政書士または弁護士にしか認められていません。無資格者がこれを業として行うことは違法です。
ただし、例外として「申請取次行政書士」または「申請取次資格を持つ者」であれば、本人や会社の代わりに出入国在留管理局へ書類を提出(取次)することが認められています。登録支援機関も、社内に申請取次資格者がいれば適法に申請サポートが可能です。
在留資格認定証明書の申請・在留期間更新申請・在留資格変更申請などの書類作成と申請取次。就労ビザ全般(技術・人文知識・国際業務、高度専門職、特定技能など)に対応。法律に基づく正規の申請代行業務。
行政書士・弁護士の資格を持たない個人や法人が、報酬を得て在留資格申請書類の作成・申請取次を行うことは行政書士法違反です。「ビザ申請サポート」と謳っていても実態が無資格代行であるケースがあるため、依頼先の資格確認が必要です。
社内に申請取次資格者(申請取次行政書士等)がいる登録支援機関は、特定技能の在留申請・更新手続きを一括で担うことができます。書類収集・申請書作成・取次まで自社完結できる機関を選ぶことが、追加費用ゼロ・ミスゼロへの近道です。
技術・人文知識・国際業務(ホワイトカラー全般)、高度専門職(ポイント制)、特定技能1号・2号(人手不足分野)、技能(熟練技能者)、企業内転勤など。特定技能は登録支援機関のサポートが前提となっている唯一の在留資格です。
「就労ビザ申請代行」と謳うサービスの中には、行政書士資格を持たない業者が実態的に書類作成を行っているケースがあります。依頼前に「申請取次行政書士の資格を持つスタッフが対応しているか」を必ず確認してください。資格のない業者への依頼は、申請ミス・違法行為のリスクがあります。
「就労ビザ申請代行」を探している企業の多くが想定している業務は、実は「ビザの書類作成」という氷山の一角にすぎません。特に特定技能の場合、ビザが取れた後に会社が担わなければならない義務が法律で詳細に規定されており、その総量は膨大です。
特定技能外国人を受け入れた企業(特定技能所属機関)は、出入国在留管理庁の定める10項目の支援計画を作成・実施する義務を負います。これらを会社が自力でこなすのは、専任担当者を置かない限り現実的ではありません。
入社前に在留資格・給与・業務内容・生活環境などを外国人材が十分に理解できる言語で説明する義務。対面または動画通話で3時間以上が目安とされています。
入国時の空港送迎・帰国時の空港送迎が求められます。遠方からの入国の場合、交通費・宿泊費の手配も支援義務の範囲に含まれます。
入居可能な住居の確保サポート、銀行口座開設・携帯電話契約・市区町村への転入届など生活立ち上げ支援全般。これらを全て会社が行うのは相当な負担です。
日本の法令・公衆衛生・交通ルール・医療機関の利用方法などを外国人材に説明する義務。外国語での説明が求められるため、多言語対応が必要になります。
職場・生活上の相談や苦情を母国語で受け付け、適切に対処する窓口の設置が義務付けられています。「日本語しか対応できない」では法令違反になります。
3ヶ月に1回以上の定期面談(直接対面または動画通話)の実施と、出入国在留管理局への定期報告書の提出が義務付けられています。書類ミスは在留更新に影響します。
以上はごく一部であり、実際には転職支援・日本語学習の機会提供・在留資格の定期的な更新申請など、採用から退職まで継続的な義務が発生し続けます。「ビザの書類だけ頼める行政書士」では、これらの義務は一切カバーされません。特定技能の文脈では、書類代行単体ではなく「採用から定着まで一括サポートできる登録支援機関」を選ぶことが本質的な解決策です。
「行政書士に頼む」と「登録支援機関に任せる」では、担ってもらえる範囲がまったく異なります。どちらが優れているという話ではなく、特定技能の受入においては両者の役割が根本的に違うという点を理解することが重要です。
| 比較項目 | ⚖ 行政書士(申請代行) | ✅ 登録支援機関 |
|---|---|---|
| 主な役割 | 在留資格申請書類の作成・申請取次 | 採用→入社→定着→在留管理の一括サポート |
| ビザ申請代行 | 対応(本業) | 社内に申請取次資格者がいる機関は対応可。外部行政書士に委託する機関もあり |
| 人材紹介・マッチング | 対応不可(業務範囲外) | 対応(登録支援機関の中核業務) |
| 入社前支援 | 対応不可 | 事前ガイダンス・住居確保・生活立ち上げ支援 |
| 法定10支援の実施 | 対応不可 | 義務として実施(登録支援機関の存在意義) |
| 在留更新管理 | 都度依頼・都度費用が発生する | 月額費用内で継続管理(機関によっては無料) |
| 多言語サポート | 事務所によって対応言語が異なる | 現地語対応スタッフを持つ機関が多い |
| 費用体系 | 申請1件あたりの単価制(3〜15万円が相場) | 月額定額制(2〜5万円程度)。紹介料・ビザ費用が含まれる機関もあり |
| 特定技能に最適か | 書類部分のみ。支援義務は別途対応が必要 | 特定技能制度のために設計された支援体制 |
表を見ると明らかなように、特定技能の受入において行政書士は「書類を書く専門家」であり、登録支援機関は「採用から定着まで伴走するパートナー」という根本的な役割の違いがあります。両者を組み合わせて使う企業もありますが、ビザ申請を内製化している登録支援機関を選べば、追加の行政書士費用が不要になります。
「行政書士なしで特定技能の申請から定着まで全部お任せしたい」という企業が確認すべきポイントは3つです。
登録支援機関の中には、在留申請・更新を「外部の行政書士に委託」しているケースがあります。この場合、1件あたり3〜10万円の追加費用が発生することがあり、5年間のトータルコストが大きく膨らみます。社内に申請取次行政書士が在籍しており、在留申請・更新・変更がすべて追加費用なしで対応できるかを確認してください。
事前ガイダンス・生活オリエンテーション・相談苦情対応など、特定技能の法定支援は外国人材が十分に理解できる言語での対応が義務付けられています。現地語対応スタッフが自社にいるかどうか、またはどの言語に対応しているかを確認してください。「日本語のみ対応」の機関では法令違反になるリスクがあります。
特定技能の在留期間は最長1年で、更新申請は期限の3〜4ヶ月前から準備を開始する必要があります。「期限が近づいたらお知らせします」という受け身の機関では、繁忙期の対応遅れによる更新漏れリスクがあります。スケジュール管理を自社のシステムで自動管理し、更新漏れゼロの実績があるかどうかを問い合わせ時に確認してください。
上記3つの確認ポイントすべてを満たす登録支援機関は、業界全体を見渡しても多くはありません。「人材紹介はできるがビザは外部委託」「多言語対応が不十分」「在留管理が属人的」——これらのいずれかに当てはまる機関が大半です。
ここでは、当サイトが調査した範囲で3つの確認ポイントへの対応が確認できた代表例として、Skywork株式会社の特徴を紹介します。特定の一社のみを絶対的に推薦するものではありませんが、ビザ支援内製化という観点での参考情報として掲載します。
「就労ビザ申請代行おすすめ」で検索している企業の多くが本当に求めているのは、「書類を書いてくれる人」ではなく「外国人採用の全体を任せられるパートナー」です。
特定技能の文脈では、ビザ申請はあくまで手続きの一部にすぎません。採用前の人材マッチング・入社前の生活立ち上げ支援・法定10支援の実施・在留管理の継続——これらすべてをカバーできる登録支援機関を選ぶことが、採用成功の本質的な解決策です。
選ぶ際は「社内にビザ申請取次資格者がいるか」「多言語対応体制があるか」「在留スケジュール管理が自動化されているか」の3点を問い合わせ時に具体的に確認してください。これだけで、費用の無駄・更新漏れ・定着失敗のリスクを大幅に下げられます。
- 就労ビザの申請代行は行政書士の専権業務。無資格業者への依頼は違法リスクがある
- 特定技能の場合、ビザだけ取れても法定10支援の義務が残る。行政書士だけでは解決しない
- ビザを内製化している登録支援機関なら、追加の行政書士費用ゼロで全部お任せできる
- 在留更新の管理ミスは不法就労リスクにつながる重大なコンプライアンス問題
- 選定の3確認ポイント:①ビザ費用内製化、②多言語対応、③在留スケジュール自動管理

